【広告コピー】一瞬にして総体を見る

コピーライター開高健

一瞬にして総体を見る。
これ、壮眼の極意なり。

SENIOR GLASSES(シニアグラス)のコピー。

こちらのページに広告画像があります→コレクシオン開高健

【釣りの名言】一時間、幸わせになりたかったら

開高健の釣り名言

一時間、幸わせになりたかったら
酒を飲みなさい。

三日間、幸わせになりたかったら
結婚しなさい。

八日間、幸わせになりたかったら
豚を殺して食べなさい。

永遠に、幸わせになりたかったら
釣りを覚えなさい。


—中国古諺—

オーパ!」の一節に出てくる言葉。

いつか雨の日に一九世紀末のイギリス人の釣師の書いたものを読んでいるうちに中国古諺を一つ教えられた。
出典が書いてないので、どこから引用したものか、いまだにわからないでいる。
しかし、それは男による、男のための、男の諺なのである。いまこの人ごみのなかで、それがありありと昏迷のなかによみがえってくる。

【動画】ベトコン少年、暁に死す「ベトナム戦記」

開高健「ベトナム戦記」ベトコン少年、暁に死す

再生注意!(銃殺刑の映像です)



ベトナム戦記」や「輝ける闇」で描かれたベトコン少年の公開処刑。

この広場では、私は《見る》ことだけを強制された。
私は軍用トラックのかげに佇む安全な第三者であった。
機械のごとく憲兵たちは並び、膝を折り、引金をひいて去った。
子供は殺されねばならないようにして殺された。
私は目撃者にすぎず、特権者であった。
私を圧倒した説明しがたいなにものかはこの儀式化された蛮行を佇んで《見る》よりほかない立場から生れたのだ。
安堵が私を粉砕したのだ。
私の感じたものが《危機》であるとすると、それは安堵から生れたのだ。
広場ではすべてが静止していた。
すべてが薄明のなかに静止し、濃縮され、運動といってはただ眼をみはって《見る》ことだけであった。
単純さに私は耐えられず、砕かれた。

「ベトナム戦記」より

誰かの味方をするには誰かを殺す覚悟をしなければならない。
何と後方の人びとは軽快に痛憤して教義や同情の言葉をいじることか。
残忍の光景ばかりが私の眼に入る。
それを残忍と感ずるのは私が当事者でないからだ。
当事者なら乗りこえられよう。
私は殺しもせず、殺されもしない。

「輝ける闇」より

【名言】ゆっくりと

開高健の言葉

遠い道を
ゆっくりと
けれど休まずに
歩いていく人がある

色紙に書いていた言葉。
記念館、哲学者の小径にもこの言葉があります。

【釣りの本】オーパ、オーパ!!アラスカ至上篇 コスタリカ篇

開高健「オーパ、オーパ!!アラスカ至上篇 コスタリカ篇」

氷寒の河岸にひしめくキングサーモン、水面を裂く白銀のターポン。
巨大な獲物に挑んで、竿がしなり、リールが悲鳴をあげる!アラスカから中米のジャングルへ、小説家が燃えた冒険フィッシング。

かつて砂金掘師が狂奔したアラスカの河岸に、世界中の釣師が、巨大なキングサーモンを狙ってひしめく。小説家はバック・ペイン(背痛)をおして氷寒の生と死の円環の中に、輝く虚無となって立つ。(アラスカ至上篇)
中米のジャングルの河面を銀色の巨体が破る。疲れを知らぬ河の主、ターポン。剛竿がしなり、リールが悲鳴をあげる―。小説家との長い長い格闘が始まった。(コスタリカ篇)

「オーパ!」シリーズ第三弾。
アラスカではキングサーモンを筆頭に、シルヴァーサーモン、レッドサーモン、ニジマス、アークティックチャー、ドリーヴァーデン、コスタリカではターポン、ガスパール、スヌーク、グァポテ・・・。
カリブーハンティングもあります。
前回から参加の谷口教授は今回も、日本では考えられないような食材(野豚やカメ、蛇、イグアナなどなど)をつかった豪快な料理で楽しませてくれます。
もちろん、写真家、高橋曻氏による迫力ある写真も多数収録。

オーパ、オーパ!!〈アラスカ至上篇 コスタリカ篇〉(集英社文庫)

オーパ、オーパ!!〈アラスカ至上篇 コスタリカ篇〉

キング・サーモン
私は虚脱してすわりこむ。
全身がふるえ、腕がふるえ、手がふるえ、ラッキー・ストライクがふるえる。
三十四時間の焦燥と緊迫と疲労は霧散した。
一滴の光が獲得できた。
瞬間は手にできた。
虚無の充実で輝きわたる。

ターポン
魚を釣りたかったらコスタリカへいけ。
男になりたかったらターポンを釣るんだ、諸君。

【開高健の通ったお店】ふるさとの宿こばせ(開高丼)

グルマン開高健の通ったお店「ふるさとの宿こばせ」

そろそろカニの季節です。
ということで世界でここだけ、開高丼の食べれる宿。

それはさながら海の宝石箱である。


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【小説】新しい天体

開高健「新しい天体」

予算の残りを食いつぶすために生れた《景気調査官》。
彼の役目は文字通り各地の食物を試食し、景気に関する "実感的レポート" を作製することにある。
銀座のたこ焼きをふり出しに、知床半島から鹿児島まで、あり余る "取材費" にものを言わせて、主人公はただひたすら食いまくる・・・。
官僚主義への痛烈な諷刺を軸に、一瞬にして消え去る美味の本質を見事に捉えた異色の食味小説。

開高健みずから食べ歩き、それを小説化したもの。
東京、神戸、大阪、北海道、松江、岡山、松坂、十和田湖、京都、鹿児島などなど、全国各地で食べまくります。
明石焼き、ドテ焼き、たこ梅のさえずり、宍道湖のシラウオ、松坂牛・・・。

新しい御馳走の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである。

小説の冒頭で引用されている、ブリア=サヴァラン(ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン - Wikipedia)の言葉がすべて。

新しい天体 (光文社文庫)

ブリア=サヴァラン「美味礼讃(上)(下)」
世にも名だたる食通で、あらゆる学問芸術に通じ、その上、詩や作曲もするという、ただの美食家とはわけが違う粋人ブリア=サヴァランが、その学殖蘊蓄を傾けて語る "料理の芸術" 。

美味礼讃 (上) (ワイド版岩波文庫 (258))
美味礼讃 (下) (ワイド版岩波文庫 (259))

【釣りの名言】釣師の中にはせっかちで

開高健の釣り名言

釣師の中にはせっかちで色好みのやつが多いという。
これがなぜかよくわからない。

「河は眠らない」に出てくる言葉。
なんとなく自分のまわりの釣り好きを思い出してみると・・・。
うん、うん、とうなずきたくなります。

【ルポルタージュ】ずばり東京

開高健「ずばり東京」

近代化、国際化、急速な人口流入・・・。
1960年代前半、東京オリンピックに沸き立つ首都は日々、変容を遂げていった。
その一方で、いまだ残る戦後の混乱、急激な膨張に耐えられずに生じる歪みも内包していた。
開高健は、都内各所を隈無く巡り、素描し、混沌さなかの東京を描き上げる。
各章ごとに様々な文体を駆使するなど、実験的手法も取り入れた著者渾身のルポ。

1963年(昭和38年)10月〜1964年(昭和39年)11月まで[週刊朝日]に連載されたルポルタージュ。
タクシー運転手、屋台、競馬の予想屋、画商、葬儀屋、トルコ風呂、深夜喫茶、うたごえ、飯場、スリ、新宿駅、上野動物園、東京オリンピック、労災病院、駅の遺失物保管所・・・。
毎回「十四枚の原稿を書くのに、七十枚から九十枚に相当する事実を調べた」そうです。
この連載の終わった三週間後、ベトナムに旅立ちます。

こちらにも詳しい紹介があります→開高健記念館:「開高健『ずばり東京』」展

いまの日本の "マスコミ" とはハイエナとカラスとオオカミを乱交させてつくりあげた、つかまえようのない、悪臭みなぎる下等動物である。
おためごかしの感傷的ヒューマニズムと、個性のない紙芝居じみた美意識と、火事場泥棒の醜聞あさり、ナマケモノぐらいの大脳とミミズの貪慾をかきまぜてでっちあげた、わけのわからないなにものか儲かるものである。
正体はつかめないとしても、接したらたちまち顔をぬれ雑巾で逆撫でされたような気持ちになり自殺を考えたくなる、なにものかである。

スリは孤独な芸術家である。
その芸魂は彼らの指さきの閃光に似た運動に濃縮して語られ、なんの説明もいらない。
わずらわしい知性や、くどい感性などの影響は微塵もうけぬ。
彼らは一秒に一日を賭け、いっさいから自由である。
二十世紀の生活を支配するのが "群衆のなかの孤独" という感情であるとするならば、彼こそは孤独のなかの孤独者、しかも白熱的に充実した孤独者である。

古本屋歩きは釣りに似たところがある。
ヤマメを釣ろうか、フナを釣ろうかと目的をたてることなく歩いてはいても、たいてい、一歩店のなかへ入っただけで、なんとなくピンとくるものがある。
魚のいる、いないが、なんとなくわかるのである。

ずばり東京―開高健ルポルタージュ選集 (光文社文庫)

【CM動画】昨日海を見た

開高健サントリーCM


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昨日海を見た。
今日山を見た。

君は元気か、
ボクも元気だ。

こいつはつまり言葉なんだ。
瓶に詰められた会話なんだ。

夏の元気、
贈ります。

サントリーローヤル→SUNTORY WHISKY ROYAL

【名言】朝露の一滴にも

開高健の言葉

朝露の一滴にも
天と地が
映っている


色紙によく書いていた言葉。
記念館の哲学者の小径にもこの言葉があります。

【釣りの本】オーパ、オーパ!!アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇

開高健「オーパ、オーパ!!アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇」

ベーリング海の孤島セント・ジョージから北米、カナダの大河へ。
野獣オヒョウ、名魚ブラックバス、怪魚スタージョン・・・豊饒の海で、砂漠の湖で小説家の剛竿が熱く躍る。

ベーリング海の孤島セント・ジョージ。荒波に翻弄される小舟から、小説家開高健は釣糸を垂れる。待つこと10日。豊饒の海に潮満ち、剛竿が悲鳴をあげる。北海の野獣オヒョウとの格闘が始まった。(アラスカ編)
更には北米の砂漠、ミード湖の名魚ブラックバス、洒落者ストライパー等々。カナダの大河にひそむ珍味キャビアの母にして太古を生きるスタージョンに挑む。(カリフォルニア・カナダ篇)

「オーパ!」シリーズ第二弾。
アラスカではオヒョウ(ハリバット、表紙の魚)、キングサーモン、カナダではスタージョン(チョウザメ)、ウォールアイ、ノーザンパイク、カリフォルニアではブラックバス、ストライパー、クラッピー・・・またまたいろんな魚を釣り上げます。
ほかにも、その土地の環境や、そこに住む人々の食べ物や暮らしぶりなどなど。
今作から同行の辻調理師専門学校、谷口教授による現地の食材をつかった料理(なかでもドアをまな板にしたオヒョウの姿作りはお見事)や、「オーパ!」でおなじみの写真家、高橋曻氏の写真も多数収録されています。

オーパ、オーパ!!〈アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇〉(集英社文庫)

オーパ、オーパ!!〈アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇〉

オヒョウ(ハリバット)
牛なみの力でゆっくりゆっくりと海底から円を描きつつ、走りつつ浮揚してくるこの怪物の重圧に耐えるには、私の腕と、肩と、背筋、腰筋、臀筋はあまりにも薄弱である。

スタージョン(チョウザメ)
一億五千年前を釣ったのだ。
気の遠くなるような時間を一瞬に私はさかのぼり、種の奔流と混沌のさなかをこえて一時代に到達したのである。

【開高健の通ったお店】木家下Bar(コカゲバー)

グルマン開高健の通ったお店「木家下Bar(コカゲバー)」

カウンターに「Noblesse Oblige(位 高ければ、務め多し)」のプレートがあります。

なかでも作家の故開高健さんはよく通ってくださって、今でも指定席にはプレートをつけています。
年に1回「開高記」(開高さんの命日)にはゆかりのお客さまたちが皆さんお集まりになってそれは賑やかです。

木家下玲子さん Middle MIMI リレーエッセイより

開高さんが亡くなった先代のオーナー・バーテンダー、木家下正敏さんに教えたというマティーニのレシピ。

ミキシンググラスにキンキンに凍った氷を用意する。
液体を注ぐと鳴くようなその氷に、やはり冷凍庫で凍るほど冷やしたドライジンを注ぐ。
さらにベルモットを加え、ビターを一滴。
軽くバースプーンで一回だけクルリとかき回して、冷やしたカクテルグラスに注ぐ。
つまり、冷たさとスピードこそがマティーニの命。

ここでは開高さんがいうところの「カクテル中のカクテル」を飲むことが出来ます。

店名:木家下Bar(コカゲバー)
住所:東京都港区赤坂4-1-1 小泉ビル B1F
電話:03-3582-5944


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【エッセイ】最後の晩餐

開高健「最後の晩餐」

「腹のことを考えない人は頭のことも考えない」S・ジョンソンの絶好の格言に導かれ繰り広げられる、古今東西、人の飽くなき欲望を思い知らせる食談の数々。
歴史、文学、政治までをも軽妙洒脱な語り口で呑みこみながら、最底辺の食事から王様の食事、はては人肉嗜好まで。
「食」の愉悦、深淵、その極北をあますところなく描きつくす、食の大全。

雑誌[諸君!]の連載をまとめたもの。
どん底での食欲から、ありあわせの御馳走、一匹のサケ、日本の作家の食欲・・・最後の晩餐まで、まだ知らない食の世界を垣間見ることが出来ます。
とても広く深い一冊。

美食とは異物との衝突から発生する愕きを愉むことである。

食べるあとあとから形も痕もなく消化されてしまっていくらでも食べられ、そして眠くならないというのがほんとの御馳走というものではあるまいか。
文学作品も、ほんとの名作というものは、読後に爽快な無か、無そのものの充実をのこし、何も批評したくなくなる。

最後の晩餐 (光文社文庫)

【ニュース】本日 BS2,BShi 週刊ブックレビュー で開高健特集

本日 週刊ブックレビュー で開高健特集

小説からルポルタージュ、釣り紀行からグルメ・エッセイまで、世界中をフィールドに幅広い執筆活動をされた作家・開高健さん。今年は開高さんの没後20年を迎えます。そこで今回の「週刊ブックレビュー」は、番組まるごと「開高健特集」としてお送りいたします。収録はいつものスタジオを離れ、神奈川県茅ヶ崎市にある「開高健記念館」での収録。
お招きするゲストのお三方は開高さんの作品に深い愛着をお持ちの方々。番組では「開高健・わたしの一冊」として、みなさんでその本について話し合っていただきます。
そして生前の開高さんと親交のあった様々なジャンルの方々にVTR取材。記念館に遺された数多くの作家の遺品とともにご紹介いたします。
純文学の作家というにとどまらず、日本人に愛され、憧れの対象でもあった希有な作家・開高健の実像に迫る番組です。

時間:BS2 8:30〜9:24
   BShi 22:00〜22:54(再放送)

ゲストお三方の《開高健・私の一冊》

佐野眞一
【対談集】人とこの世界

人とこの世界

角田光代 【小説】輝ける闇

輝ける闇

鬼海弘雄 【ルポルタージュ】声の狩人

声の狩人

追記:その他、番組中に紹介された作品

【ルポルタージュ】ベトナム戦記

ベトナム戦記

【小説】夏の闇

夏の闇

【釣りの本】オーパ!

オーパ!

【釣りの本】オーパ、オーパ!!アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇

オーパ、オーパ!!アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇

【釣りの本】オーパ、オーパ!!アラスカ至上篇 コスタリカ篇

オーパ、オーパ!!アラスカ至上篇 コスタリカ篇

【釣りの本】オーパ、オーパ!!モンゴル・中国篇 スリランカ篇

オーパ、オーパ!!モンゴル・中国篇 スリランカ篇

【小説】珠玉

珠玉

【エッセイ】生物としての静物

生物としての静物

以前に放送された番組はこちら 【動画】あの人に会いたい から。

【ルポルタージュ】ベトナム戦記

開高健「ベトナム戦記」

この本は1964年末から65年初頭にかけて、開高健がサイゴンから「週刊朝日」に毎週送稿したルポルタージュを、帰国した開高自身が大急ぎでまとめて緊急出版したものである。

朝日新聞社臨時海外特派員としてベトナム戦争を取材した、従軍ルポルタージュ。
この体験をもとに書かれた小説が「輝ける闇」。
秋本啓一氏による生々しい写真も多数収録されています。

ベトナム戦記(朝日文庫)

ベトナム戦記

私はおしひしがれ、「人間」にも自分にも絶望をおぼえていた。
数年前にアウシュビッツ収容所の荒野の池の底に無数の白骨の破片が貝殻のように冬の陽のなかで閃いているのを見たとき以来の、短くて強力な絶望だけが体を占めていることを発見した。

あとでジャングルのなかで集結したとき、私は30名ほどの負傷兵を見た。
あたりはぼろきれと血の氾濫であった。
彼らは肩をぬかれ、腿に穴があき、鼻を削られ、尻をそがれ、顎を砕かれていた。しかし、誰一人として呻めくものもなく、悶えるものもなかった。
血の池のなかで彼らはたったり、しゃがんだりし、ただびっくりしたようにまじまじと眼をみはって木や空を眺めていた。
そしてひっそりと死んだ。
ピンに刺されたイナゴのようにひっそりと死んでいった。
いまたっていたのがふとしゃがんだなと思ったら、いつのまにか死んでいるのだった。

【CM動画】世にも不思議なことがある

開高健サントリーCM


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世にも不思議なことがある
どう考えてもわからない

四年前には75センチのイトウが二匹
それもたてつづけに釣れたのに

今日は皆目ボウズなのだ
オデコなのだ

アラスカではナクネク川の恐怖
アイスランドではラクサ川の奇跡
西ドイツではバイエルンの戦慄と呼ばれたこの私に

一匹も釣れないのだ

1000円もするヘアトニックをつけてきたのに

いったい日本はどうなるのだろうか

釧路湿原、雪裡川でのイトウ釣りのシーンをCMにしたもの。
デカいUMCO(アムコ)のタックルボックスに、ABU Cardinal(カーディナル)と釣り好きにも嬉しいCM。

サントリー角瓶→SUNTORY WHISKY

【帯文】エーリッヒ・ショイルマン「パパラギ」

エーリッヒ・ショイルマン「パパラギ」

たどたどしい雄弁と警告、寸鉄の痛烈と正確、英知と眼力と詩情があり、 ” 真人”の風格を感じさせられる。

開高健

「パパラギ」はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集

時代を超えて受け継ぐべき痛烈なメッセージ。
現代社会に警鐘を鳴らす歴史的名著。南海の酋長ツイアビは、初めてパパラギ(=白人)たちの「文明社会」に触れたときの驚きを、島の人々に語って聞かせる。その内容は、深い洞察と知恵、痛烈な警告と啓示に満ちた文明批評として、今なお輝きを失っていない。

パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (ソフトバンク文庫 シ 11-1)

絵本にもなっています。(絵・和田誠)

絵本 パパラギ―はじめて文明を見た南の島の酋長ツイアビが話したこと

【名言】朝のように

開高健の言葉

開高健の名言3

朝のように
花のように
水のように

女性に色紙を頼まれるとこの言葉を書いていたようです。
秋から冬にかけて、徹夜明けや、早起きしたときに。

【動画】キャビア・キャビア・キャビア—謎の古代魚チョウザメを追って—

開高健のキャビア・キャビア・キャビア—謎の古代魚チョウザメを追って—(1〜8)


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フォアグラ、トリュフと並んで世界の三大珍味のひとつにあげられるキャビア。
開高健が、様々な謎と底知れぬ魅力に包まれたキャビアを、あらゆる角度から解体していきます。
周知の通り、キャビアの産みの親はチョウザメです。
海の生きた化石、シーラカンス同様、古代から約2億年、まったくと言っていいほど進化せずに生き残ったチョウザメは、数十年の寿命を持ち、巨大なものは700キロ以上にまで成長します。
開高は自らの手でこのチョウザメを釣り上げ、魚類学者の助けを借りて、この魚の謎に挑みます。
キャビアの文字はシェークスピアの作品や、ロシア、ロマノフ王朝の逸話から発見することができますが、この「宝石」が一般の食卓に上ったのは19世紀に入ってからのこと。
わずか数十年のうちに世界最高の珍味といわれるようになったのは、本当にその味ゆえなのでしょうか?
また当時東側諸国で主に産出され、西側で消費されるという変則的な流通と価格の謎。
ひとつの食品としては異例ともいえるイミテーション品の数々。
開高は自らモスクワ、カナダ(フレーザー川)、カスピ海、ニューヨーク、パリへ出向き、約半年の完全取材の末キャビアの全貌に迫ります。

ニューヨークのペトロシアン(PETROSSIAN)でブルック・シールズとキャビアを食べるシーンも。

【釣りの本】オーパ!

開高健「オーパ!」

ジャングルを蛇行するアマゾンは魚たちのユートピア。
名魚トクナレや殺し屋ピラーニヤ、黄金の魚ドラドなど、巨魚・怪魚を求めて褐色の大河に挑んだ60日、驚異の16,000キロ。(解説・菊谷匡祐)

オーパ!シリーズ、第一作目。
PLAYBOY日本語版に1978年(昭和53年)8回にわたって連載されたもの。
表紙のピラーニャから、ドラド、ピラルクー、トクナレなどなど、色んな魚に挑戦します。
釣りだけでなく、ファリーニャ、ピンガ、山盛りのカランゲージョ(カニ)、牛の丸焼きといったアマゾンの食べ物や、ムクイン、ジャングル、自然、人々・・・アマゾン紀行文としても楽しい一冊。
高橋曻氏による写真も多数収録されています。

オーパ!(集英社文庫)

オーパ!

何かの事情があって
野外へ出られない人、
海外へいけない人、
鳥獣虫魚の話の好きな人、
人間や議論に絶望した人、
雨の日の釣師・・・
すべて
書斎にいるときの
私に似た人たちのために。

ハイネは、遊んでいるときだけ男は彼自身になれると、いった。
ニーチェは、男が熱中できるのは遊びと危機の二つだけだと、いった。

【小説】パニック・裸の王様

開高健「パニック」「裸の王様」「巨人と玩具」「流亡記」

「パニック」
20年に一度という笹の実の大豊作は、ネズミの大発生を引き起し、彼らのエサ捜しは大規模な自然破壊をもたらした。保身を図る小役人たち、右往左往するだけの一般大衆・・・。

「裸の王様」
幼児の絵画教育をテーマに子供のコンプレックスを砕き、自由に生き生きとした人間性を引き出すプロセスを描いた芥川賞受賞作。

第38回芥川賞を大江健三郎の「死者の奢り」とを争い僅差で受賞、開高健の名を世に知らしめた作品。大江健三郎は翌年「飼育」で第39回芥川賞受賞。

「巨人と玩具」
製菓会社間の熾烈な生き残り戦をテーマにした作品。

映画(「巨人と玩具」増村保造監督)にもなりました。

「流亡記」
秦の始皇帝の時代の一庶民を非情に描いた作品。
F.K.に捧ぐ。

カフカ(フランツ・カフカ - Wikipedia)の断片をもとに書かれた作品。
開高健自身、ずばり先生の厖大なる著作の中で一冊、何を推薦しますか? という問いに、朝読むなら「流亡記」と答えています。(夜読むなら「夏の闇」

以上、4つの初期短編が収録されています。

パニック・裸の王様 (新潮文庫)

映画「巨人と玩具」
異才・増村保造監督の代表作をDVD化。
開高健の同名小説を映画化した社会派ドラマ。
元気と笑顔が取り柄の平凡な娘・京子が、ひょんなことからスターダムにのし上がっていくが、巨大な消費社会の手の上で弄ばれるようになってしまう。

巨人と玩具 [DVD]

【広告コピー】みんな、山を見る

コピーライター開高健

開高健広告コピー集3

みんな、山を見る
オレ、川を見る
みんな、東京に集る
オレ、旅に出る
   テレビで見る
   トリス飲む

1964年のサントリー「トリス」のコピー。
東京オリンピックの開催にあわせて出た広告。

アンクルトリス(画像右)の紹介もあります→SUNTORY TORYS WHISKY

【エッセイ】眼ある花々・開口一番

開高健 「眼ある花々」「開口一番」

「眼ある花々」

花をめぐるエッセイ12篇。

ベトナムのジャングル、パリの街角、アラスカ、イスラエル、越前・・・[婦人公論]に連載された花をテーマにしたエッセイ集。

"越前"という字を見るたびに私は暗い空、暗い海、暗い雑木林を思いだす。
柔らかくて深い深雪に淡い陽が射し、雪片の燦めきとかげろうのたゆたいのなかで一点、二点、まさに灯がついたようにいきいきと、咲くというよりは閃めくようであったスイセンを思い出すのである。

「開口一番」

旨い物や珍しい酒に出会ったときの喜び。
ポーノグラフィーとセックスに関する哲学的考察。
パイプをくゆらしながらのアームチェア・フィッシングの愉しみ。
ゲテモノ料理の試食レポート。
冗談や小話の効用について。食・酒・釣・旅のおなじみの名談義から、<スリ><遺失物>のルポ、「四畳半襖の下張」裁判証言記録まで、とっておきの話を満載。

これぞ開高健、ユーモアエッセイ27篇。

永らく入手困難でしたが、本日(2009/10/08)光文社文庫、開高健エッセイ選集第二弾として発売。
第一弾は「白いページ」。

眼ある花々/開口一番 開高健エッセイ選集(光文社文庫)

眼ある花々/開口一番 開高健エッセイ選集

私はどんなものでも食べる。
大阪生まれのせいだろうか。
食べることには目がない。
朝、目をさまして、まず考えることは、さて今日はどんなものに出会えるだろうかということである。
あれはどうだろう、これはどうだろう、熊掌燕巣、ふとんのなかで目をパチパチさせながら想像を走らせるときの楽しさったらない。

2009/12/08 第三弾として「ああ。二十五年」が発売になりました。

【動画】あの人に会いたい

開高健「あの人に会いたい」


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2005年6月5日放送。
茅ヶ崎の自宅(今の開高健記念館)で収録されています。

ここ以外のところならどこへでもいきたい。

どんだけ純粋を求めても必ず別のものが入ってくる。
それが入ってくることで、強くなり豊かになれるのではないですか。

危機と遊び、男が熱中出来るのはこの二つ。

【釣りの本】フィッシュオン

開高健「フィッシュオン」

アラスカでのキングサーモンとの壮烈な闘いをふりだしに、世界各地の海と川と湖に糸を垂れる世界釣り歩き。
カラー写真多数収録。

フィッシュ・オン (新潮文庫 草)

アラスカから、スウェーデン、アイスランド、西ドイツ、ナイジェリア、フランス、ギリシャ、タイと世界各国をまわり、最後は日本(銀山湖)での岩魚釣り。
スウェーデンではABU社(アブ・ガルシア - Wikipedia)の山荘に招かれて釣りをします。

釣師をさしてホラ吹きだというよくある批評はネコをさしてニャオーといって鳴くという程度の指摘にすぎず、精神の貧困もいいところである。
よしんば釣師があきらかにホラと判別できるホラを吹いたところで、やっぱりその批評は貧困である。

いったい人間は魚を釣っているのであるか。
それとも魚に釣られているのであろうか。
遊びを追っていくと、きっと、どこかで、底なしの穴を覗かせられる。

【広告コピー】人間らしく

コピーライター開高健

開高健広告コピー集2

「人間」らしく
やりたいナ

トリスを飲んで
「人間」らしく
やりたいナ

「人間」なんだからナ

1961年のサントリー「トリス」のコピー。
人間らしくやりたいもんです。

昔の広告も見ることが出来ます→SUNTORY TORYS WHISKY

【小説】夏の闇

開高健「夏の闇」

ヴェトナム戦争で信ずべき自己を見失った主人公は、ただひたすら眠り、貪欲に食い、繰返し性に溺れる嫌悪の日々をおくる・・・が、ある朝、女と別れ、ヴェトナムの戦場に回帰する。
“徒労、倦怠、焦躁と殺戮”という、暗く抜け道のない現代にあって、精神的混迷にかざす灯を探し求め、絶望の淵にあえぐ現代人の《魂の地獄と救済》を描き、著者自らが第二の処女作とする純文学長編。

輝ける闇」後の主人公を描いた作品。
雨のパリ、夏のドイツ、湖でパイクを釣るシーンもあります。

夏の闇(新潮文庫)

夏の闇

最初の一匹はいつもこうなんだ。
大小かまわずふるえがでるんだよ。
釣りは最初の一匹さ。
それにすべてがある。
小説家とおなじでね。
処女作ですよ。
だからおれは満足できた。
もういいんだ。
魚は逃がしてやりなさい。
おれたちは遊んでるんだ。

入ってきて、人生と叫び、出ていって、死と叫ぶ。


直筆原稿版もあります。

直筆原稿版「夏の闇」(原寸大・函入・部数限定)

直筆原稿版「夏の闇」

小説家・開高健が心血を注いだ代表作を、408枚の直筆生原稿そのまま、原稿用紙の質感に迫る原寸大で再現。
精緻で圧倒的な小説世界が、作家の筆遣い、息遣いとともに直に伝わってくる特別愛蔵版です。
担当編集者による解説、編集者マグナカルタ(直筆)なども同梱。

詳細情報→開高健記念会ニュース

英語やフランス語、ロシア語など各国語に翻訳されています。

Darkness in Summer / TAKESHI KAIKO(英語版)

夏の闇 英文版―Darkness in Summer

【開高健の通ったお店】浅草染太郎

グルマン開高健の通ったお店「風流お好み焼き 浅草染太郎」

浅草染太郎はお好み焼き・焼そばのお店で御座います。
皆様に愛されて67年、創業以来変わらぬ味の品々をお伝えしております。
戦後の時代背景と下町の粋をご賞味下されたくお願い申し上げます。

浅草に古くからあるお好み焼き店。
屋号「風流お好み焼き 染太郎」は高見順の命名によるもので、彼の小説や、坂口安吾のエッセイにも描かれているという、作家とは縁の深いお店。
開高さんも色紙に言葉をのこしています。

残るもの
小さくなりぬ
秋の風

開高健

そのほかにも本店の展示コーナーには、いろんな作家、芸人の色紙があります。
夏はかなり暑い(冷房がない)ので涼しい季節にどうぞ。

店名:浅草染太郎本店
住所:東京都台東区西浅草2-2-2
電話:03-3844-9502
HP:http://www.sometaro.com/

店名:浅草染太郎北千住店
住所:東京都足立区千住旭町42-1 北千住駅構内
電話:03-3881-1003


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【ニュース】開高健記念館の企画展示衣替え

開高健記念館の企画展示衣替え

10月2日(金)より企画展示が「河は呼んでいる—開高健とアラスカ」にかわりました。

また、記念館専用の駐車場も整備されたようです。

「開高健とアラスカ」とても楽しみです。
2003年から2004年にかけて開催された「オーパ!」展 は見逃したので、近いうちにぜひ行ってみようと思います。

詳細情報→開高健記念会ニュース

【広告コピー】跳びながら一歩ずつ歩く

コピーライター開高健

跳びながら一歩ずつ歩く。
火でありながら灰を生まない。
時間を失うことで時間を見出す。
死して生き、花にして種子。
酔わせつつ醒めさせる。
傑作の資格。
この一瓶。

1979年「サントリーオールド」のコピー。
当時は新聞や雑誌に、開高さんの写真入りでデカデカと広告が出ていたようです。

こちらのページに広告画像が紹介されています→コレクシオン開高健

オールド広告ライブラリーにポスターやCM画像があります→SUNTORY OLD
 

このサイトについて

開高健(かいこうたけし)
1930年12月30日〜1989年12月9日
ベトナム、アラスカ、モンゴル・・・
世界を股にかけた行動する作家、開高健のあれやこれやを紹介するサイトです。
リンクはどこでもご自由に。

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