〈新発掘! 語りの巨人たち〉 開高健の声
戦地の真実を国会で訴える人気作家
本作品は、1964年11月より100日あまりの間ベトナム戦争に従軍した開高健さんが、戦地の状況を衆議院外務委員会で生々しくレポートする貴重な録音です。すでに作家として名声のあった30代半ばの開高さんによる身体を張った戦地取材は、当時も大きな話題になりました。出口を見失い、非人道的な作戦を遂行し始める米軍。アメリカからの援助金を、ただ懐に入れる将校たちの汚職。戦争の無意味さを主張する開高さんの語り口は極めて冷静沈着。即時停戦、米軍の撤退を訴える様子は、まさに語りのルポルタージュです。
世界を奔走する作家、円熟期の釣り談義
本作品は『オーパ、オーパ!!』シリーズの取材で世界を駆け回る、54歳当時の開高健さんにお話をうかがったインタビュー。還暦を前に世を去った作家が、病に倒れるまで続けた夢のような企画が「オーパ」でした。アマゾンで、アラスカで、巨大魚を追う男のロマン。ピラニアとの格闘や、助平ドジョウとの滑稽な知恵比べ。冗談を織り交ぜた語り口は落語家のように滑らかで、豪快な笑い声には生命への讃美が感じられます。全身で世界を知覚しようとした開高さんの、バイタリティ溢れる人柄が生き生きと伝わる内容です。
少しだけ試聴も出来ます。
iTunes Store で売っていただけると嬉しいのですが・・・。
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