【エッセイ】風に訊け(ザ・ラスト)

開高健「風に訊け」「風に訊け ザ・ラスト」

一気に読まないで下さい。
ききすぎるクスリと同じです。
1回に2つか3つ読むのが適量です…。
読者から寄せられた難問、奇問、珍問に人生の達人・開高健が該博な知識を駆使して自在に答えた書。(風に訊け)

行動する作家・開高健のライフスタイル・アドバイスをまとめた幻の名著を復刻。
読者から寄せられた難問、奇問、珍問に、人生の達人がユーモアと教養に満ちた名回答をする281編。(風に訊け ザ・ラスト)

風に訊け (集英社文庫)風に訊け―ザ・ラスト (集英社文庫)

週刊プレイボーイに連載されていた、人生相談。
おもしろく、ためになり、そして元気の出る一冊。

開高健「風に訊け」漂えど沈まず

Q:この春、東大に合格し、上京しました。
ところが五月病というのでしょうか、ビニ本を見ても勃起せず、大学にも行かず、ひたすら三畳一間の下宿で呆けています。
やっとの思いでこのハガキを書きました。
巨匠、私に活力を授けて下さい。

A:とりあえず、三畳をやめて四畳半に移ってみたら、どや。

Q:「最後の晩餐」では、人肉を食った中国の歴史がひもとかれていました。
確かに人肉はうまいように思います。
文豪でしたら誰を食いますか。
もちろん、実名を挙げて下さい。

A:私が釣り師として、それから食師として世界中の魚を釣って食べて歩いた経験からすると、サケやコイのようにまともな顔をした魚もうまいが、そんな魚にはない細やかな、隠微な、奥深い味が変な顔をした魚にえてしてあるものである。(中略)
こういう原則からいくと、文壇中、左右を見わたして、松本清張さんである。
そして、私の好みからいくと、松本さんの下唇がうまそうである。

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このサイトについて

開高健(かいこうたけし)
1930年12月30日〜1989年12月9日
ベトナム、アラスカ、モンゴル・・・
世界を股にかけた行動する作家、開高健のあれやこれやを紹介するサイトです。
リンクはどこでもご自由に。

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